食べ物ではなく生き物として海で 1 匹として生きてきたイカの実存を表現しようとした。
展示台を鏡面にして外の景色を取り入れてイカは自然からやってきた生命ということを示している。
私は絵を描くためにイカを描いているのではなく、イカを描くために絵を描いている。
自然の中でここまで成長してたくさんの人の手を経て、自分のところまできてくれたイカのことを思い、そのイカを描くための力をイカにもらっている。イカを素材にすると大事に描くことができる。陸に揚げられ1杯の鮮魚になる前、海でうまれて1匹として生きていたイカの一生を受け取り、作品にいかしていきたい。イカは、過酷な自然から美や生をもたらしてくれる神である。